|  | 蒼氓の大地 高橋幸春 講談社文庫 |
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| まだブラジルに興味を持ちだして2年くらいの頃、ブラジル人の友人たちから色々と聞いてはいたものの、活字中毒者としては、本で情報を整理したい、という欲求がたかまっていたときにこれが文庫で出て、やっとすっきりまとまった、という忘れられない本です。ブラジルの日系3世である著者の妻のルーツをたどることによって、移民の歴史を描き出したノンフィクション。最初にそういう状況で読んだから印象が強いのは当然とは言っても、何回読んでもおもしろいし、すんなり移民史が頭にはいるので、移民史の入門書としては最高じゃないかと思います。そういや、こつこつまじめで地道な日本人、という揶揄されがちな国民性を、いいことじゃないか、と思ったのは、これを読んだときがはじめてだったような気もする。 |
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| 日系ブラジル移民史 高橋幸春 三一書房 |
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| 船に見る日本移民史 笠戸丸からクルーズ客船へ 山田廸生 中公新書 |
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| サンバの国に演歌が流れる 細川周平 中公新書 |
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| 狂信 ブラジル日本移民の騒乱 高木俊朗 ファラオ企画 |
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| 北を通る太陽の国で ブラジル移住体験記 村上正信 近代文芸社 |
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| 赤い大地 ブラジル日系人の昨日今日 大重兼一 女子パウロ会 |
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| ブラジル移住少年の日記 白相昭夫 健友館 |
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| 移住して15年で帰国することになった方が、日記をもとに書いた自分史なのですが、正直言って、かなり読みにくい本でした。隣人とのトラブルというか、いやがらせをうけての帰国だったようなのですが、まったくの他人であるわたしが読むと、いったい何がおこったのかさっぱりわからなくてもどかしいのです。まあ、ご本人たちにも原因がわからなかったからだとは思いますが…。 |
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| 異文化の中の日本 「国際化」時代の先駆者=ブラジルの日本人 木村快 同時代社 |
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| 著者が1978年にブラジルの日系移民を訪ね歩いたときの記録で、1987年に一度刊行され、その後絶版になっていたものが、1996年に再発行されたものだそうです。マナウス、サンパウロ、トメアスーなどで出会った移住者から聞いた話がいくつも収録されているほか、『輝ける碧き空の下で』にも出てきた弓場農場に滞在したときのことも書かれていて、興味深く読みました。
ただ、せっかく10年後に再発行されたのだから、その後のことについても調べてのせてほしかったな。とくに、弓場農場については、その後どうなっているのか知りたかったです。 |
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| わたしは戦友になれたかしら 小野田寛郎とブラジルに命をかけた30年 小野田町枝 清流出版
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| 副題どおり、小野田さんの奥さんが30年の結婚生活、とくにブラジルでの開拓生活を中心にふりかえった本です。小野田寛郎さんは、戦後30年の間、フィリピンのルバング島で戦争を続けたあとで帰国された方ですが、帰国されたのが1974年。わたしは、幼すぎてリアルタイムの記憶はありませんが、そういう方がいて、ブラジルで農場をやっている、ということだけは知っていました。奥さんのことはまったく知らなかったのですが、小野田さんと結婚されたとき、東京で会社を経営していらっしゃったキャリアウーマンだったんですね。そういう方が、自分の資産をすべて処分し、身ひとつで言葉もわからない国の電気もない農場に嫁ぐことを決心した、しかも、数回しか会ったことがない方との結婚だったわけで、これにはかなり驚きました。しかし、下の八木さんもそうですが、楽しそうに見えても、こういう生活は大変なはずで、明るい前向きな性格だから、また夫婦の間に信頼と愛情があったからのりきってこれたんでしょうね。それにしても、忙しいところにやたらに人がたずねてきて、毎回同じことを聞かれるのに閉口するところが出てきますが、そうした人たちにイヤな顔ひとつせず対応される小野田さんにも頭がさがります。他にも、さすがにジャングルで30年生き延びてきた方だなぁ、と思われるところが多かったです。奥さんが数回しか会ってない小野田さんの元に嫁ぐ決心をされたのは炯眼というべきでしょう。というか、これはもう運命だとしか思えませんでした。写真を見ると、お二人ともいい顔されていて、こういう夫婦はいいなぁ、と素直に思いました。小野田さんの著書も読んでみたいです。 |
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| 蒼氓の92年 ブラジル移民の記録 内山勝男 東京新聞出版局 |
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| 著者はブラジルの邦字新聞の編集者なのですが、読みながら「そうそう。ブラジルの日本語新聞ってこういう感じだっけ」となつかしい感じがしました(わたしはブラジルに住んだことはないのですが、ブラジルに行ったときに友人の家にあった古新聞をかなり読んだので)。日本では知られていない話が載っていたり、日本の日本人が書いたものとはちがう視点が参考になりました。とくに皇室に関するところが興味深かったです。
それにしても、日本人としての矜持と日本によせる思い、そしてブラジルに同化していく日系社会に対する思いがひしひしと感じられて、なんだか現代の日本に住む身としては、色々と複雑な気持ちになる本です。
あと、蒼氓という言葉についてですが。蒼氓だけで「人民」「たみくさ」という意味があるんですねぇ。知らなかった…(広いところを流れていく人たち、と勝手にイメージしてました。どうも中国語の流氓という言葉と蒼茫とをごっちゃにしてたのじゃないかと思う)。帯を見ると「作家・石川達三と共にブラジルへ渡ったジャーナリストの書き下ろし」と書いてありまして、その石川達三の『蒼氓』についてのエピソードなども紹介されています。しかし、読み終わるまで「書き下ろし」という部分に気づかなかったもので、てっきり色んなところに発表したものを集めたものだとばかり思っていました。章ごとに話があちこちするので、本としてのまとまりには少しかける感じがします。 |
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